診療内容

シニア・ドッグと楽しむ暮らし

 

 
 
足腰や視力が衰えた犬が安心して暮らせる部屋は、
少しの工夫をするだけでつくれます。
脳の活性化のために欠かすことができない散歩も、シニア・ドッグの
体に負担をかけないために、散歩の時間や距離を短くするなどの配慮が必要です。



● バリア・フリーな部屋をつくる

 
愛犬に老化のきざしが見られたら、あらためて犬が暮らす部屋の環境を見なお
ましょう。
まず床がフローリングなら、カーペットを敷くか、市販のすべり止め剤を使っ
てすべりにくくします。

足腰が弱ると、ちょっとした段差につまづいてケガをすることもあります。
厚みのあるカーペットを使うときは部屋全体に敷いて、段差をつくらないよう
に気をつけましょう。同じく室内の間仕切り部分などにもマットを敷くなどし
て段差をなくします。
玄関などには、犬が飛び乗って関節に負担をかけないように踏み台やスロープ
をつけるといいでしょう。

高齢になると、それまでふつうにできていた階段の昇り降りをしづらくなります。
犬の足腰や視力が弱ったら、ふだん階段を使わなくても済むような生活スペース
を確保します。
犬が自由に昇り降りしないように、階段の前にペットゲートをひかえるように言
われたときは、飼い主が抱っこをして昇り降りをしましょう。

老化とともに膀胱の筋肉がゆるみ、犬が粗相をすることが多くなります。
犬が、すぐに用が足せるように、トイレは犬がふだん生活をするクレートやサー
クルのそばに設置するか、トイレシートを犬の体の下に敷きます。

視力が低下すると机やたんすの角に頭をぶつけて、ケガをすることもあります。
犬がぶつかる高さに危険な出っ張りなどがあるときは、タオルなどをつけておくと
いいでしょう。
なお視力が弱まると、犬はそれまでの記憶を頼りに、室内を移動することになりま
す。部屋のレイアウトは、犬が混乱するのであまり変えないほうがいでしょう。
 

● シニア・ドッグとの散歩

 
シニア・ドッグにも散歩は必要です。
散歩には、犬の若さを維持する働きがあります。
歩くことで犬の足腰の機能を維持し、肥満化を防止します。
また、血行を促進して内臓の機能を活発にします。
さらに、外の世界に触れることで犬の視覚や嗅覚が刺激され、脳が活性化し
表情が豊かになります。
 
高齢化すると体は以前ほど動かなくなり、1日の睡眠時間が増加します。
「犬に負担をかけるから」と、シニア・ドッグを散歩に連れていかない人も
いますが、家にこもりきりで刺激の少ない生活は、認知障害の原因にもなり
ます。夜に犬がよく眠れるように、なるべく犬を散歩に連れていきましょう。
 
シニア・ドッグの散歩は、犬の心身に負担をかけない範囲で、「適度な」刺
激を与えるように心がけます。
短時間の散歩を1日2回~3回行ったり、休憩をとりながらゆっくり長めの散
歩をしたりと、犬の調子に応じて散歩をしましょう。
 
犬の体調が悪い日や気温が犬の体にこたえそうなときは、散歩の時間を減ら
すか、中止します。
散歩中は、犬に「今日はいい天気だね」などとたくさん話しかけてあげましょう。 
 
夏は朝の涼しい時間帯と、完全に日が落ちた夜間に散歩をします。
日中はアスファルトの照り返しがきつく、犬が熱中症になる可能性も高いので避
けましょう。
犬がいつでも水を飲めるように、犬用の水筒を持参するといいでしょう。
 
冬は反対に、朝夕を避けて暖かい日中に散歩をします。
体温の調節機能が落ちた犬が肺炎などにならないよう、犬に洋服を着せるなどして
防寒対策を立てましょう。
急な坂道や段差が多い道は足腰に負担をかけるので、散歩コースからはずしたほう
がいいでしょう。
 
白内障などで犬の視力が落ちている場合はとくに、安全で平坦な道を歩くよう心が
けます。新しい場所へ行くことは、犬の五感に刺激を与えます。
 
犬の体調や天気がいい日は、たまに散歩コースを変えてみるのもいいでしょう。  シニア・ドッグの散歩は休み休みでもいいので、無理なくゆっくりと行います。
 
関節炎などの痛みを抱える犬を、無理矢理歩かせることは厳禁です。
ケガや老化が進んで自力では歩けない犬でも、飼い主が抱っこをしたり、犬用の
カートに乗せたりして外に連れ出してあげましょう。
犬の心身に、いい作用を与えます。
■ TEL
0968-38-5100
※現在、夜間・深夜診療を行っておりません。
 
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