感染症

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■ ウイルス感染症

 
・ウイルス性呼吸器感染症
 
→せきや鼻汁が出る
 
→ネコはせきをしたり、鼻汁を出したりして、かぜのような症状をみせることがあります。
 これは、おもにのどや気管などの呼吸器にウイルスが感染したことが原因です。
 ネコの呼吸器に感染するウイルスは何種類か知られています。
 代表的なウイルスは「ネコカリシウイルス」と「ネコヘルペスウイルス」です。
 どちらに感染した場合も同じような症状をおこすため、ここではウイルス性呼吸器感染症として、
 いっしょに説明することにします。
 これらはちょうど人間に流感のように、冬場に感染しやすい病気です。
 「人間のかぜはネコにうつるのか」と質問されることがありますが、
 人間とネコでは感染するウイルスが違うため、たがいにうつしあうことはありません。
 しかし冬場の乾燥して寒い環境では、人間もネコも呼吸器に負担がかかりやすいため、
 同じ時期にかぜのような症状が出る病気にかかりやすいようです。
 
 
 
・ネコ伝染性腸炎
 
→子ネコは急激に衰弱する
 
→重い伝染病のひとつです。
 体力のあるおとなのネコが感染した場合は症状が比較的軽くすむこともありますが、
 生まれてまもない子ネコや年老いたネコなど体力のないネコが感染すると、数時間から数日で
 急激に衰弱し、死亡することも少なくありません。
 最近はワクチン接種がかなり普及してきたため、以前よりは感染するネコも減っているようです。
 しかしこのウイルスは感染力が強く、また病原菌も強いため、ネコはしばしば感染して衰弱します。
 
 
 
・ネコエイズ
 
→体が弱り、さまざまな病気に感染する
 
→ネコのエイズウイルス(免疫不全ウイルス)は、ネコのウイルスでは比較的最近発見されたものの
 ひとつです。ネコも人間と同じように、外部から体内に侵入する病原体や毒物から自分の体を守る
 「免疫」というしくみを生まれながらにしてそなえています。
 しかし、エイズウイルスに感染してネコエイズが発症すると、人間のエイズと同様、免疫がきちんと
 はたらかなくなり(免疫不全)、体の抵抗力が弱まります。
 そのためさまざまな二次的な病気にかかりやすくなります。
 ネコがウイルスに感染してからはっきりした重い症状が出るまで、数カ月からときには数年という
 長い時間がかかるまで、飼い主が感染に気づくのに遅れてしまうことも少なくありません。
 さらに免疫不全は徐々に進むため、末期になるとさまざまな病気を併発し、
 それによって死亡することもあります。
 ネコエイズと同時にネコ白血病ウイルス感染症などに感染する(混合感染)こともあり、
 この場合には症状がさらに複雑で深刻になります。



・ネコ白血病ウイルス感染症
 
→さまざまな症状が現れ、死ぬことも
 
→ネコ白血病ウイルスは白血病のネコからはじめて発見されたため、こう名づけられました。
 しかしこのウイルスは、必ずしもネコに白血病だけを引きおこすわけではありません。
 白血病ウイルス感染症になると、エイズウイルス感染症などと同様、ネコの病気への抵抗力が
 いちじるしく低下します。そのためネコはさまざまな症状を示し、しばしば治療が困難になります。
 さらに、感染してから症状が出るまでの期間が数カ月からときには数年と長いため、
 感染しても飼い主はネコがこのウイルスに感染したことに気づかないこともあります。



・ネコ伝染性腹膜炎
 
→腹がふくらみ、ついには死亡する
 
→この病気の典型的な症状は、ネコの腹が異常にふくらんでくるというものです。
 このような症状が腹膜(いろいろな臓器の表面とそれらの臓器がおさまっている腹腔を
 包んでいるうすい膜)が炎症をおこし、そこから水(腹水)がにじみ出て腹の中にたまっていくためです。
 そのため伝染性腹膜炎とよばれています。
 実際、ネコのようすにはほかにとりたてて異常がみられず、おなかの異様なふくらみによって
 はじめてこの病気が発見されることも少なくありません。
 しかしこの病気では、この症状以外にも、胸膜炎(肺を包んでいる膜が炎症をおこす)や目の異常を
 示すこともあります。さらにこうした症状がまったくみられない例もあります。
 この病気も、ネコ免疫不全ウイルス感染症などと同じように病原ウイルスに感染してから
 症状が出るまでの期間が一定しません。また症状が複雑で困難な感染症のひとつです。
 この病気には現在でもさまざまな治療法が試みられていますが、一時的に症状を軽くすることは
 できても、完治させることはむずかしいようです。




■ ウイルス以外の感染症


・トキソプラズマ症
 
→子ネコの血便に注意
 
→この病気は、トキソプラズマという微小な生物がネコに感染することによって発症します。
 ほとんどのネコには症状が出ませんが、子ネコや、おとなでも体の弱いネコが感染すると
 死ぬこともあります。この微生物はネコ以外にも、ネズミやブタ、ヒツジなどの哺乳類や
 鳥類にも感染します。そのため、ネコがそれらを捕食することで感染することもあります。
 またトキソプラズマは人間にも感染するので、飼い主がネコにうつされることもあり、
 公衆衛生上問題となることがあります。



・クリプトコッカス症
 
→鼻が腫れ、皮膚にしこりができることも

→カビの仲間であるクリプトコッカスに感染して発症する病気です。
 ネコだけでなく、人間やイヌなどのさまざまな動物に感染します。
 この病原体は感染した鳥のフンなど入ってさまざまな場所に運ばれるとみられ、
 地表や地中のあちこちに存在します。また風によってまき散らされ、空気中に浮遊しています。
 人間やネコは、こうして環境中に広がっている病原体を吸いこんで感染するようです。
 しかし、少量のクリプトコッカスを吸いこんでも、この病気を発症することはありません。
 ネコの場合、白血病ウイルスやネコエイズウイルスなどに感染しているときや、
 他の病気にかかって体の抵抗力が落ちているときにクリプトコッカスの症状が出るようです。
 
 
 
・ネコ伝染性貧血 (ヘモバルトネラ症)
 
→体が弱って貧血になる

→ヘモバルトネラと呼ばれる非常に小さな生物の感染によってネコが貧血をおこす病気です。
 しかしこの病気が単独で発症することは少なく、たいていはウイルス感染症などの病気で
 ネコの体力や免疫力が落ちたときに発症します。

 
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