消化器の病気

 

■ 食道の病気

 
・食道炎
 
→食べ物を呑みこめない
 
→ネコはいろいろな理由から食道に炎症をおこし、食道炎になります。
 たとえば薬品などの刺激物を食べたり、あやまってかたい異物を呑みこんで食道が傷つけられ
 食道炎をおこすことがあります。また、のどの炎症(咽頭炎や喉頭炎)をおこし、それが重くなって
 炎症が食道にまで広がることもあります。食道炎はほとんどの場合、適切な治療を行えば完治します。
 しかし、症状が重くなると、食道が変形し、食道狭窄などをおこすことがあります。
 
 
 
・巨大食道症
 
→食べるとすぐに吐く
 
→食道は、さまざまな食べ物を通過させるためにかなり強い筋肉でできています。
 そのため、ネコが食べ物をよくかまずに多少大きなものを呑みこんでも、食道は食べ物を通すときに
 いったんふくらんでから通常はすぐにもとにもどります。また食道の筋肉は、規則的に収縮と拡張を
 くり返す蠕動運動を行って、口から入った食物を胃に送っています。
 ところが、生まれつき神経や血管に異常のあるネコや、消化器の病気になったネコでは、食道の蠕動
 運動が止まって広がったままになることがあります。これを巨大食道症といいます。
 
 


■ 胃と腸の病気

 
・急性胃腸炎と胃潰瘍
 
→くり返し吐き、死ぬことも
 
→胃や腸に炎症がおこる病気を胃腸炎といいます。
 この病気になったネコは、下痢をしたり何度も吐いたりします。胃腸炎は急性と慢性に分けられます。
 急性の場合には症状が重く、死ぬこともあるので、ただちにネコを動物病院に連れていかなくてはなり
 ません。胃腸炎でも、とくに胃の炎症(胃炎)がひどく胃の粘膜が部分的にはがれてくると胃潰瘍になり
 ます。その症状は胃炎より重いものです。しかしネコが胃潰瘍になることは比較的少ないようです。
 なお厳密にいえば、胃腸炎は炎症のおこっている場所によって胃炎や腸炎(小腸炎、大腸炎など)に
 分けられます。ネコの場合、胃炎や腸炎が単独でおこることはまれであり、また胃炎と腸炎は症状が
 よく似ているため、両者を臨床的に見分けることは困難です。



・慢性胃腸炎
 
→軽い下痢が続き、やせてくる
 
→慢性の胃腸炎は、急性胃腸炎にくらべて吐き気や下痢などの症状は軽いようです。
 しかしいつまでも下痢や嘔吐が続くため、体重が落ちたり、皮膚や被毛の状態が悪くなります。
 子ネコは、急性の胃腸炎などで始まった下痢が長引き、慢性化することがあります。
 その場合、正常な成長がさまたげられ、発育不良となって体が弱くなることもあるので
 とくに注意が必要です。



・胃捻転
 
→胃がねじれる
 
→胃が文字通りねじれる病気で、胃腸の病気の中でも非常に緊急性の高いもののひとつです。
 イヌにくらべるとまれですが、ネコにもこの病気をおこします。胃捻転は突然、腹部の激しい痛みを
 ともなって発症します。このとき胃は食道と腸の間でぐるっとよじれたようになっています。
 そのため食べ物や水が胃や腸の中で動かなくなり、腹部には急速にガスがたまっていきます。
 ネコはひどい痛みに苦しみ、脱水などの症状を示します。この状態で放置されるとネコは急激に
 衰弱するため、ただちに病院に連れていかないと死亡する可能性が高くなります。



・便秘
 
→年老いたメスネコに多い
 
→ネコは、イヌにくらべて便秘をおこしやすい動物です。
 とくに消化器の機能がおとろえた老齢のメスネコに便秘がしばしばみられます。こうしたネコは
 何度もトイレに通い、排便の姿勢をとりますがほとんど出ず、ころころしたかたい便が少しずつ
 排泄されたりします。飼い主の中には、ネコがこのような便秘に苦しんでいる場面を見たことの
 ある人もいるのではないでしょうか。便秘がひどくなると、便の先が肛門からのぞいているのに
 それ以上なかなか出ないこともあります。とくに消化器のはたらきがおとろえていなくても
 ビニールや紙などの異物をあやまって食べたり、毛球症をおこして便秘することもあります。



・巨大結腸症
 
→ひどい便秘が続く
 
→この病気になると重い便秘になります。活動的な若いオスネコにおこりやすい症状です。
 結腸(大腸のほとんどをしめている部分)が力を失うと、腸の力では便をうまく押し出せなくなります。
 すると便がたまって結腸が拡大し、ますます大量の便がたまるようになります。
 これは慢性化する病気です。巨大結腸症のネコはつねに便秘に悩まされ、くり返し吐き気をみせたり
 食欲不振などの症状を示します。



・直腸脱
 
→肛門から腸が出る
 
→腸の一部が体の外にはみ出す病気で、ネコではときどきみられます。
 大腸の最後の部分である直腸が裏返しになり、肛門から外に出てきます。
 このとき直腸の粘膜がむき出しになるため、時間がたつと患部はむくみ、真っ赤になって
 腫れあがります。飼い主が直腸の脱出に気づかずに長い時間がたつと、外に出た大腸の粘膜は
 ぼろぼろになり、さらには腸自体が壊死することもあります。



・腸閉塞
 
→腸がふさがり緊急手術が必要
 
→腸の内容物がとどこおって動かなくなった状態をいいます。腸内にはガスもたまって腹がふくらみます。
 この病気は腸管が物理的にふさがったときにおこります。たとえば腸内に異物が入りこんだ、腫瘍がで
 きた、腸重積(腸が内部にたたみこまれる病気)や腸捻転をおこしたなどです。それだけではなく、腸炎
 などの病気のなっても、腸管の蠕動運転が止まって腸の内容物が動かなくなり、腸閉塞になることがあ
 ります。腸閉塞は内科療法だけで治ることもあります。
 しかし異物や腫瘍などによる腸閉塞では、たいていは緊急手術が必要です。



・腸重積
 
→腸がたたみこまれる
 
→腸の病気の中でも非常に重いもののひとつです。
 言葉ではわかりにくいのですが、腸の一部が内側にめくれて、隣り合う部分の内部の入りこむ病気です。
 腸が積み重なったような状態になるため“重積”した部分で腸が三重に重なるため、正常の大きさに広が
 ることができません。そのために腸の内容物がその部分でとどこおり、結果的に腸閉塞の症状が出ます。
 重積になって腸が完全にふさがると症状は重くなり、内科療法だけで治療することはできません。
 治療には緊急の手術が必要です。腸が完全にはふさがれず、ネコの症状が重いと、飼い主がネコの病気に
 気づかないこともあります。
 しかし、症状が慢性的に続くため、ネコは徐々に衰弱し、命にかかわることがあります。




■ 肛門の病気
 
・肛門嚢の炎症と膿瘍
 
→肛門のまわりからうみが出ることも

→スカンクが肛門からにおいを出すことがよく知られていますが、その分泌物をつくってためておく
 器官を肛門膿といいます。イヌもネコもこの肛門膿をもっています。肛門膿は消化器ではありませんが
 肛門の周囲にあるので、胃腸の関連器官として、その病気も説明します。
 
 
 
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