
感染症
■ ウイルス感染症骨折と脱臼
・狂犬病
→発病したら致命的な病気
→狂犬病は致死率100パーセントのもっともおそろしい、人間と動物に共通する急性の
ウイルス感染症です。意識障害と中枢神経系の興奮とまひが、この病気の特徴です。
幸いなことにわが国では、イヌの登録、係留、予防接種が徹底され、海外から輸入される
動物に対して厳重な検疫がおこなわれているため、1957年以降まったく発生はありません。
しかし、アジア、アメリカ、ヨーロッパなどの地域には狂犬病の存在する国が多数あり、
国際交流のさかんないま、イヌやネコをはじめとして、いろいろなペット動物が数多く
国内にもちこまれているので、油断は禁物です。
・ジステンパー
→有効な治療薬がなく死亡率が高い
→急性で高熱を発するウイルス性感染症の代表的な病気で、伝染力が強く、
かつ死亡率の高いおそろしい病気です。
初期にはおもに高熱、下痢、肺炎など消化器と呼吸器の障害があらわれ、後期には神経がおかされます。
1歳未満(とくに生後3~6か月)の幼若犬がかかりやすいのですが、成犬でも発病します。
・パルボウイルス性腸炎
→はげしい嘔吐と下痢
→パルボウイルス感染症には、離乳期以降のイヌがかかる「腸炎型」と「心筋炎」の
2つの病気の型があります。そのうち、広く発生し、しかも重要なのは腸炎型です。
この病気にかかったイヌは腸がおかされ、嘔吐と血液のような下痢をするようになります。
パルボウイルス性腸炎は、発病するとわずか1~2日で死亡することが多いおそろしい病気ですが
ワクチンを接種すれば予防できます。
・コロナウイルス性腸炎
→幼犬は重病におちいる
→重要なイヌのウイルス性腸炎のひとつで、下痢と嘔吐がおもな症状です。
とくに幼犬が感染するとはげしい症状を示します。
また、イヌが集団的に飼育されているところで蔓延することがあります。
イヌパルボウイルスとイヌコロナウイルスに同時に感染(混合感染)すると致命的になるので
注意が必要です。
・イヌ伝染性肝炎
→子イヌが混合感染すると危険
→イヌ伝染性肝炎は、イヌ科の動物だけに感染するウイルス性肝炎で、とくに離乳直後から
1歳未満の幼若なイヌでは感染率、死亡率の高い病気です。伝染性がたいへん高く、
回復したイヌでも、ウイルスは数カ月にわたって尿中に排泄されます。
しかし、ワクチンを接種していれば発生を予防することができます。
・ケンネルコフ(イヌ伝染性喉頭気管炎)
→せきが出る呼吸器の病気
→呼吸器の感染症で、おもな症状は強いせきをすることです。
そのために俗にケンネルコフ(犬舎のせきの意味)ともよばれています。
イヌジステンパーに感染したときにもせきが出ますが、本病はジステンパーとは違う
伝染性の気管炎で、がんこなせきをする呼吸器の病気です。
・イヌヘルペス感染症
→誕生まもない子イヌがかかる致命的な病気
→生まれたばかりの子イヌに、出血と、腎臓、肺、肝臓などおもな臓器の壊死をおこす
急性の致死的な感染症です。
■ 細菌感染症
・レプトスピラ症
→人間にも感染する重大な病気
→この病気は、レストスピラとよばれる細菌の感染によって、出血性の黄疸や尿毒症をおこす感染症です。
一般には急性から慢性まで幅広い症状を示しますが、死亡率もかなり高い病気です。
イヌのほか、多くの哺乳動物が感染し、人間も感染するので、人畜共通感染症としても重要です。
・ブルセラ症
→生殖器をおかし、治療法がない
→この病気は、イヌ流産菌(ブルセラ・カニス)という細菌の感染によって発症し
メスのイヌでは流産・死産、あるいは不妊などの原因となります。
本病によって成犬が死亡することはありませんが、人間にも感染するので
公衆衛生上も問題のある病気です。
・破傷風
→多くは5日以内に死亡
→土壌内に存在する破傷風菌は、イヌの体表が土で汚れたときに傷口から侵入し
体内で毒素を産生します。この毒素によってひきおこされる急性の感染症が破傷風です。
この病気にかかると、運動神経と中枢神経がダメージを受け、その結果、全身が強直性の
けいれんをおこします。とくに破傷風菌がつねに存在する場所で外傷を受けたときや、
去勢や断尾などの手術のあとなどに感染しやすいので、注意が必要です。
・細菌性腸炎
→最初の症状は下痢
→細菌の感染によっておこる腸の粘膜の炎症です。
原因となる菌が何であれ、下痢がおもな症状です。
