
ガン(腫瘍)
・乳ガン
→悪性で転移しやすい
→乳腺の腫瘍には悪性のものが多く、ほとんどメスに発生します。
これには「腺腫」と「腺ガン」があります。不妊手術をしていないメスネコは
手術をしてあるメスネコは、手術をしてあるメスネコにくらべて発生率が高く
また高齢になるほど乳ガンを発症しやすくなります。
・胃の腫瘍
→吐く回数が増えていく
→ネコの胃は横隔膜のすぐ下の、腹腔の左下にあります。
胃は、まず食道につづく噴門からはじまり、胃底部、胃体、幽門洞、幽門をへて
最後に十二指腸へと達します。
このうち胃体はもっとも大きな部分で、弛緩能力(伸びたり縮んだり能力)も強力です。
この内部では、胃液と蠕動運動によって食べ物を化学的および機械的に消化します。
幽門洞からはガストリンと呼ばれるホルモンが放出され、これが胃酸の分泌を調節します。
胃の腫瘍にも良性腫瘍と悪性腫瘍があります。しかしネコは人間ほど高い確率で胃の腫瘍に
はなりません。良性腫瘍としては胃ポリープや平滑筋腫があります。
また悪性腫瘍としてはリンパ腫や、まれに腺ガンがあります。
・リンパ腫
→ワクチン接種で予防できることも
→血液とリンパ系の腫瘍は、ネコの腫瘍の中でもっとも多く、ネコ白血病ウイルスの感染が
関与しています。腫瘍の種類にはリンパ系腫瘍(リンパ腫)と骨髄性腫瘍があります。
リンパ腫は悪性リンパ腫あるいはリンパ肉腫とも呼ばれます。これは造血系の腫瘍の中で
もっとも多く、病巣の生じた部位によって縦隔型、消化管型、多中心型、白血病型などに
分類されています。これらはネコ白血病ウイルスの感染によって生じると考えられています。
これらのうち、もっとも発症しやすい縦隔型と消化管型について説明します。
・骨髄性腫瘍(真性白血病)
→ひどい貧血になる
→骨髄性腫瘍は骨髄のどこにでも発生します。骨髄をおかすので真性白血病とも呼ばれます。
・肥満細胞腫
→さまざまな臓器をおかす
→肥満細胞というのは骨髄でつくられ、全身の結合組織で成熟します。
肥満細胞の腫瘍は内臓型と皮膚型に分けられます。この腫瘍はイヌが多く発症するものの
ネコではそれほど多くありません。
・皮膚の腫瘍(皮膚ガン)
→白ネコに多い
→イヌは高い確率で皮膚の腫瘍を生じますが、ネコはイヌほど多くはありません。
しかし、イヌの皮膚腫瘍の多くが良性であるのに対し、ネコの皮膚腫瘍は悪性のものが
少なくありません。とくに代表的なものは、白いネコに多くみられる扁平上皮ガンです。
